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それでは,ロボットを適当な目標軌道にそって移動させてみましょう.
目標軌道を時間の関数としてqr(t)と表すことにします.
そして初期状態を
,目標態を
とおきます.
qr(t)の関数形はいろいろと有り得ますが,
ここでは次の条件を満すようにqr(t)選ぶことにします.
- t=t0に初期状態(
)から移動を始める.
- t=t1に目標状態(
)に到達する.
- 初期状態からなめらかに移動を開始する(
)
- 目標状態へなめらかに到達する(
)
- 初期状態では静止している(
)
- 目標状態では静止している(
)
- 初期状態からなめらかに移動を開始する(
)
- 目標状態へなめらかに到達する(
)
これらの条件を満すベクトル関数として,
を次のように
5次式で選ぶことにします.
![\begin{displaymath}
{\bf q_r}(t) = {\bf h_0} + {\bf h_1} t + \cdots + {\bf h_5} ...
...
{l}
1 \\ t \\ \vdots \\ t^5 \\ \end{array}\right] \\ =: H T(t)\end{displaymath}](img82.gif)
このHを決めなければなりません.
上記の条件をすべて並べると次のようになります.
![\begin{displaymath}
\left[
\begin{array}
{llllll}
{\bf q_r}(t_0) & \dot{\bf q_r}...
...T(t_0) &
T(t_1) & \dot T(t_1) & \ddot T(t_1)\end{array}\right]\end{displaymath}](img83.gif)
これより,Hは次のように求まります.
![\begin{displaymath}
H =
\left[
\begin{array}
{llllll}
{\bf q_r}(t_0) & \dot{\bf ...
...) &
T(t_1) & \dot T(t_1) & \ddot T(t_1)\end{array}\right]^{-1}\end{displaymath}](img84.gif)
を5次式とした理由は,Hをユニークに決めるためです.
Kenichiro Nonaka
5/15/1998