MATXのプログラムはC言語のプログラムと同様に複数の関数から構成される。 普通は,関数には自分の好きな名前を付けてもよいが,mainは特別な 名前である。コンパイラ(matc)を使って実行可能型ファイルを作成したとき, プログラムの実行は関数main()の先頭から始まる。 これは,プログラムにはどこかに関数main()がなければならないことを 意味する。 ただし,インタプリタ(matx)を使ってプログラムを実行するとき, プログラムのどこからでも実行を始めることができ, main()をプログラムの中に作る必要はない。
ソースファイルをコマンドラインで指定するとき,拡張子mmを省略できる。 オプション-nommを指定すると, mm以外の拡張子をもつファイルをコンパイルできる。 実行可能型ファイルの名前は,引数として与えられた先頭の ファイルのファイル名から拡張子を除いたものとなる。 実行可能型ファイルの名前は``-o prog''のように指定できる。 matcを引数なしで実行すると,インタラクティブ・モードで起動され, プロンプト``matc (1)''が表示される。 このモードは,プログラムのデバッグに便利である。 プログラムの実行中にエラーが発見されると,エラーメッセージが 画面に表示され,実行が中止される。 詳しいエラー情報がログファイルMaTX.logに出力される。
[例] 4つのソースファイルから実行可能型ファイルmainを作成する。
% emacs main.mm sub1.mm sub2.mm sub3.mm % matc main.mm sub1.mm sub2.mm sub3.mm % main